境山の文机

ヘルマン・アーベントロート(1883~1956年)について調べています。 http://sakaiyama.jp/

ケルン時代(1914年-1934年)

アーベントロート指揮の録音のCDって、ライプツィヒ放送交響楽団やベルリン放送交響楽団とのものが多分一番入手しやすいのですが、第二次大戦以前の録音のCDは、やっぱ少ない。


戦前のでよく注目されるのは、1937年や1939年の
ベルリンフィルハーモニー管弦楽団とのベートーヴェン:交響曲第5番


1930年後半?1940年代前半の頃の録音は他にも時々出ている。
2003年06月にNM CLASSICSから
「ロイヤル・コンセルトヘボウ・オーケストラ集大成第1巻 1935-1950 」
ライヴ放送録音集
が出て

レーガー 「ベックリンによる4つの音詩」
(アーベントロート指揮 ,1941.2.20)



これが聴けた時にはもうホンマ嬉しかった。

+++

さて、アーベントロートはケルン室内管弦楽団とは録音を残しているんですが(以前TahraがCD化した)、
ギュルツェニヒ管弦楽団との録音は残していない
という記述の資料がいくつかあります。
放送用の録音ならドイツかロシアのどっかに残っているかもしれない、というウワサを聞いたことはありますが、未確認。


アーベントロートの経歴紹介文の中で

・1914年から1934年の間、ケルンのギュルツェニヒ管弦楽団で指揮
・1915年、フリッツ・シュタインバッハ( Fritz Steinbach 1855-1916)の後を継ぐ形でケルン音楽院の院長になる。
・1918年から1934年ケルン市の音楽監督
・1925年ヴァルター・ブラウンフェルス ( Walter Braunfels 1882-1954 ) と共にケルン音楽大学を設立。




この辺り、つまり ケルンでのキャリア(1914年-1934年)が省かれているものが時々あります。
1934年-1945年ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団のカペルマイスター、てのは大体書いてあるですが。
(ちなみに、前任者ブルーノ・ワルターがナチスによりカペルマイスターの職を追われた後の1933-1934年シーズンでの残り5回のコンサートでは、カール・シューリヒトがライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団を指揮したそうです。)



色んな資料を漁っても、ケルン時代のことに関しては断片的なことがボチボチとしか情報が集まらなかったりしてて、自分のサイトへもチマチマと加筆してってるという状況。

[ 1922年、Niederrheinischen Musikfestes (低地ライン・音楽祭)に direktor (監督)として参加した、というのも、実は結構最近になって知った。 ]



そして、やったぜ!ネタ元見つけた!と思ったら、それは大概輸入盤CDのライナーノートで
in English 、in German ・・・。
翻訳サイトの力も借りつつ辞書片手に目に涙をためながら訳しております、いつも。


どなたか、日本語で書かれている本で何かいいのをご存知でしたら是非教えて下さい(切実)。
ニューグローヴ世界音楽大事典で見た情報も、ワタシにとってはまだまだ足りなかったのです。


・・・あう、もしかして、アーベントロートのバイオグラフィー情報を必死こいて集めてんのって、
日本ではワタシくらいなんでしょか。

うわ-ん(泣)。


専門家の方が、きちんとした形で本とか書いて下さるといいなぁ、といつも思ってます。

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*ワタシが参照してきた資料一覧*


*ワタシがまとめたアーベントロートのバイオグラフィー情報*

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CDとかCDとかCDとか。

先週は、オオサカへ帰省しておりました。


12月末にまた帰ると思うのですが、たまたま父&兄弟とワタシと、お互いスケジュールが丁度空いている時期だったので。
関西方面は、帰省の折にお会いしたいと思う友人・知人が沢山おられるのですが、今回は残念ながら時間を作れなかったもので、こっそりと帰省してスミマセン・・・。



今回は、行きも帰りも新幹線。
いつも通り東京で途中下車をしたので


(行き)
ディスクユニオン・お茶の水クラシック館
http://www.diskunion.co.jp/shop_news/otyanomizu_c_map.html


山野楽器@銀座
http://www.yamano-music.co.jp/shops/ginza/



(帰り)
石丸電気 SOFT 1@秋葉原
http://shop.ishimaru.co.jp/store.php?code=1080



ここ数年、東京へ行った際にはこの3箇所のうちいずれかには絶対寄るんですが、

CDとかCDとかCDとか

結局また買ってしまいました。


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んで、仙台へ戻ったらサガワから不在連絡票が。

アリアCDから、でした。なので明日また

CDとかCDとかCDとか

届く予定・・・・・・・・。

グリーンプラザコンサート(10/24)

仙台の東北電力ビル1階グリーンプラザ・アクアホールでは無料コンサート(日曜14時から約1時間)があって、仙台フィルの方々もちょくちょく出演されています。
気軽にプロの演奏に触れられる上に、珍しい曲が聴けたりするので、なるべく聴きに行くようにしています。

(*ちなみに7/25の時は、仙台フィルの宮崎博さん、長谷川基さん、北村健さんが ヴェイネル:弦楽三重奏曲 を演奏してくれたんですが、この曲、楽譜を海外から取り寄せされたそうで、もしかすると仙台初演・・・?とのことでした。)



10/24は「ティンパニの魅力」

モーツァルト アイネ・クライネ・ナハトムジークより第1楽章
ソウル・グッドマン ティンピアーナ
杉浦正嘉 氤(IN)
水野修孝 鼓動
(作者不詳)アダージョとアレグロ
ホルスト 組曲「惑星」より「木星」

ティンパニ 竹内将也さん
パーカッション 内田真裕子さん、中山航介さん



竹内将也さんのティンパニ、ワタシ大好きなので、このコンサート情報を知った時からとても楽しみにしてたんですが、期待してた以上にすごかったです。ジャズとか、ティンパニ8台使う曲とかもあって、面白かった。あっという間の1時間でした。


http://www006.upp.so-net.ne.jp/timpanissimo/

こちら、竹内将也さんのサイト。
Travelogue は特にオススメ。)

2002年11月から仙台フィルハーモニー管弦楽団ティンパニ奏者。
東京藝術大学打楽器科に初めてティンパニで受験された方なのだそうで、今は東京藝術大学非常勤講師もされています。
演奏会の時に聴衆から一層大きな拍手を贈られる方です。



竹内将也さんのサイトで紹介されている

回転式ティンパニ

2003年以降仙台フィルの演奏会では、ハイドン・モーツァルト・ベートーヴェンの時この回転式ティンパニを使って下さることが多いです。

仙台フィル第196回定期演奏会(10/16)ミサ・ソレムニス

仙台フィルの定期演奏会は年9回、金・土の2日公演。
ワタシは土曜の方の定期会員なので10/16に聴いて参りました。
(*1日目の10/15(金)ミサ・ソレムニス仙台初演。)


10/16(土) 仙台フィル第196回定期演奏会
ベートーヴェン 荘厳ミサ曲(ミサ・ソレムニス)
指揮 外山雄三
ソプラノ 菅英三子
メゾ・ソプラノ 竹田弥加
テノール 佐藤淳一
バリトン 朴興雨




ワタシが仙台フィルを聴き始めたのは2001年5月以降なのですが、正直言って今回のミサ・ソレムニスは、モーツァルト:レクイエム(2002年10月)とプッチーニ:グロリア・ミサ(今年01月)の時よりもう
格段に 、合唱団、良かったです。

モツレク(2002年10月)の時には、コチラ聴き手としても不完全燃焼でした。
でもグロリア・ミサ(今年01月)では「おお!合唱団すごく頑張ってはる??これは、今後めっちゃ期待や」と思っとったのです。

そして、今回のミサ・ソレムニス。


http://www.yuzo-toyama.com/diary/date/040921.html

外山監督の日記、2004.9.26 Sun.の項

「合唱団はずいぶん細かいことにも対応できるようになってきた。」

と書いておられたのですが、
14日(木)夕方の公開リハーサルを聴きに行った際、
合唱団が指揮者のかなり細かい指示に対してもキッチリついていっている様子にビックリ。
ここに至るまでに、どれ程厳しい練習を重ねてきただろうかと思ったし、
後はオケ・ソリスト・合唱団の、全体のバランスを微調整している段階なんかな・・・という感じだった。


そして迎えた16日の演奏会本番。

とても生き生きとしていて、充実した時間でした。
大変素晴らしかった。

この演奏会を聴きに行けた、ということで、とても幸せな気持ち。
聴いててゾクゾクする瞬間が幾度も有って、今でも歌が、音が、体に残っています。

+++

外山監督指揮の時の仙台フィルがワタシ一番好きなんですが、
“オケの1人1人に対して指揮棒からひもがつながってるんではないかいな”
といつも思ってしまう。外山監督の指示にぴたっとオケがついてきて、めっちゃカッコイイ。
今回のミサ・ソレムニスでは、オケ+ソリスト+合唱団に対し指揮者から次々と出されていく指示を、それぞれが的確にキャッチされてて、適度な緊張感の中、音楽が生まれてきていた、という印象でした。

ヴァントは1度だけ、アーベントロート教授に誉められた。

ギュンター・ヴァント氏は指揮は独学・・・と言われることもあるようですが、
(音楽事典などでもよくその様に書かれているみたいです)


でも、色んな方に伺ってると


 ギュンター・ヴァントはアーベントロートの忠実な生徒だ


という話をよく聞きます。



知人経由で、ギュンター・ヴァント氏と親交のあった方にお願いしてアーベントロート関連のことで分からなかったことを何度か、ギュンター・ヴァント氏に質問させて頂いたことが有ったのですが、その折に、私がアーベントロートのファンだ、ということも知人から聞かれたヴァント氏から



「私の録音は、アーベントロート教授の録音を全部聴いた後で、聴いて下さい」




と言って頂いたことが、一番印象に残っています。


(知人はギュンター・ヴァント氏とはドイツ語と英語とでやり取りされてたのですが、
ワタシが知人を介してお話伺う際には、知人にその都度日本語訳して頂いてました。)






ギュンター・ヴァント氏は 1度だけ 、アーベントロート教授に指揮を誉められたことがあったそうです。
ギュルツェニヒ管弦楽団でモーツァルトのセレナード第9番「ポストホルン」をヴァント氏が指揮した時、


アーベントロート教授が


「自分はもうこの曲は振らない。お前に任せた。自分が安心して聴ける、初めてのお前の演奏だ。」


と言ったそうで、これはアーベントロート教授が亡くなった年、1956年のことだったそうです。




ヴァント氏から伺ったことなどをベースにして、本なども参照してからワタシが情報まとめて作ったページがコチラ。

  ↓

http://www18.ocn.ne.jp/~dirigent/wand.html
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