境山の文机

ヘルマン・アーベントロート(1883~1956年)について調べています。 http://sakaiyama.jp/

仙台フィル。

1/14 仙台フィル第207回定期演奏会

1/14 仙台フィル第207回定期演奏会

江村哲二 ?武満徹の追憶に?「地平線のクオリア」オーケストラのための(1/13に仙台初演)
ショスタコーヴィチ ピアノ協奏曲第1番
ショスタコーヴィチ 交響曲第5番


指揮 大野和士
ピアノ シモン・トリプチェスキ
トランペット 森岡正典

(客演コンマス 山本友重

今年お初の仙台フィル定期演奏会は、
武満没後10年でショスタコーヴィチ生誕100年な
2006年らしいプログラム。


実は2003年7月18・19日の第185回仙台フィル定期演奏会で大野和士さんは初めて仙台フィル振る予定だったのですが、彼は頸部捻挫で医師より2ヶ月間の安静療養を勧告され、急遽音楽監督の外山雄三さんが指揮、とゆーことが以前にあったのでした。
なので、今回やっと仙台フィルと初共演。


クローバー


「江村哲二の日々創造的認知過程」
http://tetsujiemura.blogzine.jp/emutet/


大分前にiioさんのBlogListでこちらを知って、以来ずっと拝見しておりましたから、江村さんの「地平線のクオリア」は特に強い関心をもって聴かせて頂きました。


>武満さんの音楽が持つその独特のサウンドは「タケミツ・トーン」と呼ばれ、
>一瞬聴いただけでも武満と判るユニークなクオリアを持っている。
>・・・武満さんの音楽ほど、演奏する人、演奏される場所によって様々に変貌する音楽はない。
>つまりロバスト性が弱い作品なのである。
>(強い非線形性を持つ作品とも言える。ちなみに、
>ロバスト性が強い作品を遺した代表的な作曲家はベートーヴェンであろう。)
>武満さんの追憶に捧げた今回の拙作、かなり弱いロバスト性を持つ作品に出来上がっていた。

http://tetsujiemura.blogzine.jp/emutet/2006/01/post_dc6b.html

と先日書いておられたことも興味深かったです。


新日本フィルで先日世界初演された後、ネットのあちこちで見かけた感想では

「雅楽みたいだった」

というのが多かったのですが、うん、確かに。
笙の音に近い感じの旋律が結構ありましたね。

武満さんのサウンドに対して、今まで私が耳にしたものの中では
“日が昇る前の、暗さと明るさが共存していて、しんとした静かな空間”
というイメージを私は何となく持ってたんですが、
土曜に聴いた江村さんの「地平線のクオリア」では
“冬から春にかけての、暖かい昼日中の陽光”
という印象を何となく受けました。


ショスタコーヴィチ・ピアノ協奏曲第1番はピアノとトランペットが
大活躍の曲なので面白かったし、会場もかなり反応良かった。


ショスタコーヴィチ交響曲第5番は、前述した様に
http://blog.drecom.jp/about_Abendroth/archive/317
公開リハーサルの時に私ちょっと指揮者に対してガッカリしてたせいで実のところ余り期待してなかったのやが、逆に本番は意外と楽しく聴けてた気もする。
客演コンマスのヴァイオリン・ソロと芦澤さんのフルート・ソロは特に印象に残ったなぁ。


大野和士さんは有名な指揮者なんだけど、1回聴いた位ではまだよく分からなかったし、
指揮者として今後どう変わっていくのかこれから注目していかなくてはと思いました。

クローバー

仙台フィル公開リハーサル 1/12(木)

仙台フィル公開リハーサル
http://www.sendaiphil.jp/alacarte/index.html

(公開試行は2003年9月から、2004年4月から本格実施。
定期演奏会9回とシーズンオープニングコンサートのリハーサルが公開されている。)


このリハーサル公開試行が2003年9月に始まって以降ずっと、(体調激悪の時以外は)
ワタシは極力このリハーサルへと足を運ぶ様にしてます。


金土の定期演奏会で振った大野和士さん、ホンマは
一昨年・2003年7月18&19日の第185回仙台フィル定期演奏会で
初めて来るはずだったのに、急に来れなくなってしまった指揮者。


頸部捻挫で医師より2ヶ月間の安静療養を勧告され、
急遽音楽監督の外山雄三さんが指揮を・・・
とゆーことがあったのでした。
なので、今回やっと仙台フィルと初共演。

その時のプログラム

第185回仙台フィル定期演奏会 2003.7/18-19
モーツァルト コンサート・アリア
望月京 オメガ・プロジェクト
マーラー 交響曲第4番
指揮 外山雄三
ソプラノ 天羽明恵





ワタシ自身は、大野さんの指揮を見るのは木曜が初めてでした。
リハーサル曲はショスタコーヴィチ交響曲第5番。



・・・・・


・・・・・


困った





大野さんて

このショスタコーヴィチ 交響曲第5番を
録音してはるんだよね、

10年ほど前。

1998年にもCD出してはる。

あの感じは以前TVで見た、せーちゃん(小澤征爾さん)のリハーサルにも少し似てた・・・・・。
あと振り方が、梅ちゃん(梅田俊明さん)に似てるとこあった・・・・・。


うー、ほんで、ショスタコーヴィチ5番を振るのがもしかしたら
大分久方振りだったんでしょうか、大野さんは。

何かあの指揮って、特に弦と打楽器の方々に対して
めちゃめちゃ負担かかってた気がしたんだわ。このリハーサルの時。


例えば、曲がめっちゃ盛り上がって沢山の楽器が鳴る辺りのとこなどで、
大野さんの振り方が

・・・指揮法とかワタシ分からんから、無理矢理お箸の使い方で言うと

「迷い箸」

みたいな、ビミョーな動きなところがあった気がした。


なので、



「カズシ、もっと頑張れ」



と木曜には思って、1/14・土曜の本番聴く際には結構ドキドキだったのですが


・・・あれ?


本番では第1楽章が特に、大分振り方が変わっていた気がする。
リハーサルの時と本番とでは、振り方を変える方なんでしょうか。
カズシは。
謎だ。


それにしても、ああいう振りとテンポに合わせてってきっちり演奏成立させてる
仙台フィルの方々は凄いなぁ・・・ということも、ワタクシは思いました。


みかん

度々耳にする言葉で

「成功したら指揮者の手柄、失敗したらオケのせい」

というのがありますが、

http://star.ap.teacup.com/mrtb/88.html

http://yamaonosuke.blogzine.jp/honke/2005/04/post_428b.html



実は今回の定期演奏会に関し、大野さんが振ったから良い演奏会になった、とはワタシは思わないです。


ここ数年ずっと仙台フィルの演奏を聴いてきている、1リスナーのワタシとしては
あのコンサートで、大きな傷もなく演奏が成立し、あれだけ盛り上がったのは
オケの功績であったとやはり思う。


みかん

第1楽章だけでは無かった、尾高尚忠・交響曲第1番

尾高尚忠(おたか ひさただ)さん(1911-1951)
(作曲家・尾高惇忠さん&指揮者・尾高忠明さんのお父さん)の

交響曲第1番 Op.35 は、

第1楽章のみの曲ではなくて

3?4楽章から成る大規模な交響曲を想定して書かれていた




ということが、最近になって分かったらしいです。


没後50周年の時はまだ見つかってなかった資料があったらしい。)




今日聴きに行ってきた仙台フィルハーモニー管弦楽団・特別演奏会
「日本の現代作曲家」
で、

尾高惇忠さんがプログラム・ノートへ
この尾高尚忠さん作曲・交響曲第1番について
文章を書いておられるのですが

それを一部参照させて頂くと


>今回、この小文を書くに当たり我が家にある父の資料を調べ直したところ、
>古い書きかけの五線紙の束からこの交響曲の第二楽章のピアノスケッチと、
>最終ページの木管パートのみが未完と思われる全曲のオーケストラスコアが
>見つかった。冒頭は Adagio assai sostenuto , molto espressivo で始まり、
>全体で93小節程、最終小節の後には attaca の表記もあり、この作品が
>やはり3?4楽章から成る大規模な交響曲を想定して書かれていたことを示している。



今日のコンサートでは3曲それぞれ、演奏の前にプレ・トークが有ったのですが、
(北爪道夫さん・チェロ協奏曲と別宮貞雄さん・交響曲第5番は、指揮者と作曲者がプレ・トーク)

尾高尚忠さん作曲・交響曲第1番のこの新発見については
指揮された外山雄三さんも先日知ったばかり、
尾高尚忠さんのことをよく調べていて尾高惇忠さんに直接
イロイロ聞いておられた音楽評論家の方も今日初めて
知ったそうでした。


今日の演奏会、3曲とも大変興味深く聴かせて頂いたのですが、
第1楽章のみで聴いた尾高尚忠さん作曲・交響曲第1番と
別宮貞雄さん作曲・交響曲第5番
この2つに関しては是非また聴いてみたいと思いました。
特に、尾高さんの第1番については今後研究が進めば
第1楽章のみの曲ではない形での演奏がされる機会も
あると思いますので、興味津々です。


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11/11 仙台フィルハーモニー管弦楽団 特別演奏会
「日本の現代作曲家」
尾高尚忠 交響曲第1番(1948)
北爪道夫 チェロ協奏曲(委嘱新作・世界初演)
別宮貞雄 交響曲第5番 「人間 」(Man) (2001)

指揮 外山雄三
チェロ 原田哲男
仙台フィルハーモニー管弦楽団

(客演コンマス 石田泰尚)




音符

11/12追記: 

数人の知人と、この新発見について昨夜から話していて

「今頃になって、お兄さんちでこんなスゴイものが見つかるんなら
もっと探せばお兄さんちか弟さんちで未完の部分も見つかるかもね」

と、希望的推測も生まれてきれているんですが、
でも有り得ない話ではないと思います。
尾高尚忠さんが書かれた楽譜は、即印刷可能な程とても
奇麗だそうですので残りの楽譜が更に見つかれば、
早い時期に3楽章あるいは4楽章の交響曲としての演奏も
可能になると思われます。




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パーカッションの妙技「竹内将也パーカッションリサイタル」


「竹内将也パーカッションリサイタル」@仙台


火曜の晩、行って参りました。


ハート むっちゃ楽しかったです 笑顔



このリサイタルは東京公演(11月29日葛飾 アイリスホール@京成青砥駅もあるんですが
東京の知人はもうチケット買ったそうです。
一般券はチケットぴあで買えますので
29日、首都圏エリアの方に強くオススメ。


東京公演
日時:2005年11月29日(火)午後7時?
場所:かつしかシンフォニーヒルズ アイリスホール(京成青砥駅)


入場料:一般3,000円、学生2,000円 全席自由
プレイガイド:チケットぴあ

学生券はこちらで
(入場時に学生証を呈示、とのこと)

http://www006.upp.so-net.ne.jp/timpanissimo/recitalinfo2.htm


プログラム:
L. トレブルーノ : ティンパニ独奏の為の音楽 (1978)
R. クイスマ : ヴァイオリンとティンパニの為のデュオ・コンチェルタンテ(委嘱編曲・世界初演*)
片山あをい : UTA IV for Marimba Solo (1993)
鈴木輝昭 : アウリガ?独奏ティンパニの為の(委嘱新作・世界初演*)
休憩
L. べリオ : リネア 2台のピアノとマリンバ・ヴィブラフォンの為の (1973)
B. バルトーク : 2台のピアノとパーカッションの為のソナタ (1937)

パーカッション 竹内将也・平形真希子
ピアノ 新垣隆・野田清隆
ヴァイオリン ヘンリ・タタル


(*仙台公演で世界初演、でしたので29日は東京初演、になりますね。)



パーカッションがメインのコンサートって余り多くは無いと思うんですが、
プログラムは全般に、大人向けな選曲だったな??という印象。
[なので、デートにも良いと思う。片山あをい:UTA IV ←とか、めちゃロマンチックだったし。
ワタシは1人で寂しく出かけたんですが。はは・・ (^^;) ]

世界初演の曲があったりで聴衆側もドキドキな演奏会だったのですが、
会場の雰囲気、物凄く良かったです。
ワタシはやっぱ、バルトーク:2台のピアノとパーカッションの為のソナタを
聴けちゃった!わあい!ってことがトテモ嬉しかったな??。
めっちゃ刺激的な曲でした。音も、視覚的にも。

仙台公演ではアンコールが2曲有ったのですが、この時また更に会場内が沸いて、
帰り道「楽しかったね??」という声があちこちから聞こえてきてて、
大変に盛り上がった演奏会だったです。



音符

http://www006.upp.so-net.ne.jp/timpanissimo/

今回の主役、竹内将也さん。(2ヶ月前にお子さんが生まれてパパになったばかりらしい。)

2002年11月から仙台フィルハーモニー管弦楽団ティンパニ奏者。
東京藝術大学打楽器科に初めてティンパニで受験された方なのだそうで、
2001年1月からエジプトにあるカイロ音楽院に打楽器指導に行っておられたとのこと。
東京藝術大学非常勤講師もされています。


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追記:後日、竹内将也さんのサイトにアンコールの曲名が載ってました。

http://www006.upp.so-net.ne.jp/timpanissimo/recitalinfo2.htm

G.クラム: マクロコスモス第3巻「夏の夜の音楽」より「Wonderer Fantasy」
水野修孝: ティンパニと和太鼓の為の「鼓動」

音符

仙台フィル第205回定期演奏会(10/22)


10/22(土) 仙台フィル第205回定期演奏会

モーツァルト 葬送の音楽 K477

指揮 外山雄三


マーラー 交響曲第9番

指揮 尾高忠明



この前の定期演奏会では、9月3日に亡くなった明間輝行・財団理事長を追悼、ということで
外山監督指揮モーツァルト「葬送の音楽」が演奏され、
その後で尾高さんのマーラー9番、でした。
客演コンマスは石田泰尚さん



モーツァルト「葬送の音楽」は、追悼演奏でしたのでいつもとは違う雰囲気の中での演奏だったのですが

「今の仙台フィルの良さとは、まさにこういう演奏、このサウンドなんだよなぁ・・・」

と思いつつ、聴き入っていました。

音符


次のマーラー9番、ワタシは演奏会で聴くのは全く初めてだったのですが
CDで予習してる段階では長く長く長く感じたこの曲、
ライブでだとガラリと音から受け取る印象が変わって、面白かったです。
物凄く集中して聴いていたら、いつの間にか終楽章になってました。

マーラーの時の音量、もしかしたら青年文化センターのホール(800席程)の大きさを考慮して・・・だったのかな・・・?と、ふと思いました。


実をいうと今のワタシはまだ、マーラーは少々苦手なんですが
(クラシック聴き始めの頃ブルックナー、ベートーヴェンから入ったせいなのかな・・・・・オペラとか、ワーグナー聴き始めたのもやっと数年前だし)
でも、いざコンサートで聴く時にはその苦手意識が吹っ飛んでしまってました。

(一昨年、外山監督指揮マーラー4番を仙台フィル定期演奏会で聴いた時にも同じことを思ったです。)


楽しみ、というのは「増えていく」ものだと思うので、いつかもっともっとマーラーを楽しめる様になる時がワタシにもくるのではないかと思う。


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